先輩の声

次世代につないでいくことが私の責任

太田 隆治

WEBサイトはこちら http://www.bob-smile.jp

SPCへの入会前の状況

大阪で美容室を経営しております、太田と申します。よろしくお願いいたします。SPCに入会してから10年になります。
私も実は2代目でして、両親が理容室を経営しておりました。その時は1店舗だけで、私が中学生の頃に美容室に転向しました。私も親の姿を見ながら育ちましたが、最初は特に美容室を継ごうという意識も無くて、高校も工業科を出まして、電気関係の会社に就職しました。2年間のサラリーマン生活中に姉の結婚があり、残った私は商売を継ぐことを意識し始めたのです。
私が美容師を志した頃は、ちょうど母がSPCに入会した時期でもあり、SPCの大先輩の店舗で修業させてもらえる機会に恵まれました。20歳から30歳まで10年間修業させていただいたのですが、最初の数年は狭い寮の1部屋に4人で寝泊まりしながら、朝から晩まで美容師としての修業三昧で(笑)。ですが、美容師としてのスキルだけでなく店舗の経営の仕方まで、ほぼ全ての基礎を教わりました。実家の方でも新店舗の出店などでどうしても人手が足りないような時には、一時的に戻って手伝うことも許してもらえました。その間の給料を返そうとすると「君の勉強イコール、うちの勉強だから」と受け取ってもらえませんでした。その店舗で一緒に修行させてもらった仲間は今でもSPCで競い合っていたりします(笑)。そういう師匠のもとで学べた日々は私の宝であり、師匠には今でも感謝しています。
30歳で家に帰った当時は、カリスマ美容師ブームでした。話題の店舗を見学に行き、小規模だった実家の店舗を作り変えたのも、ハイクオリティで大きな店舗に挑戦したかったからでした。それが現在の3店舗で、それぞれに個性を打ち出したHair Stadium BOB(ヘアースタジアムボブ)東寝屋川店、Hairs BOB(ヘアーズボブ) 住道店、それからHairs8(ヘアーズエイト)大東扇町店。そして時は流れて37歳になった春のことです。
修行時代からもSPCには、お世話になっていながら、その段階でも自分がSPC に入会することはあまり考えていませんでした。当時はSPCに対して、厳しい指導団体のようなイメージを勝手に持っていましたし(笑)、自分の将来についても本気に考えていなかったからだと今なら思います。

  • 店舗外観
  • 店舗外観

入会の動機について

一番のきっかけは、やはり関西統括本部の方々との出会いです。それは、私が抱いていたSPCのイメージを覆すものでした。私と同年代でありながら、高い志とユニークな発想を持つ彼らに尊敬を抱きつつ、少なからずショックでもありました。どうしてこんなすごい人が在籍しているのか、そんな人が一人、また一人と私の前に現れました。これは何かある、面白そうだと思わずにはいられませんでした。興味を持った私は拡大講演などに参加して、交流を深めていきました。
実は私は学ぶことが好きで、それまでも異業種交流会などで勉強する場を求めてきました。人財の宝庫のようなSPCは、それだけで大きな魅力だったのです。
つまり10年前、SPC関西統括の会員さんたちの仲間になりたくて、入会するに至ったわけです。

SPCでの活動の軌跡

役職としては、ひたすらコンテストイベントを創るというお仕事をさせて頂きました。40歳で関西のコンテストの副実行委員長を担当させていただきました。翌年は実行委員長、さらに全国のコンテストの総務リーダーを2年。そして全国大会の実行委員長を2年。そこで出会ったのは人脈という言葉では片付けられない最幸の仲間達です。
コンテストを共に創る全国の競技会のメンバーは、たった1日のイベントに向けて気持ちを合わせ、1年間、 2年間を一緒に過ごします。何度、メンバーに助けられ感動に男泣きさせて頂いたかわかりません 。北は北海道、南は沖縄まで、そういう熱い仲間が大勢できたのは、何よりの財産です。

  • 店舗内装
  • 店舗内装

SPCに入会してから一番嬉しかった事

先輩方のご尽力で、2013年に関西の地で全国大会を実現することができたことです。自社を含め関西のスタッフ全員に全国大会を体験させてあげるのは、私の夢の1つでした。
また、私は修業時代、兵庫県内で阪神・淡路大震災を経験しました。関西の会員にとって神戸で全国大会を開催することは本当に胸が熱くなる、感慨深いことでした。
全力で全国大会に取り組んで、打ち上げで競技会スタッフや理事長、関西統括の会員から「よくやった!」と言われた時には、もう泣くしかない(笑)。本当にお金に代えがたい体験をさせてもらいました。

SPCに入会してから一番苦しかった事

SPC GLOBALで良く言われる言葉に、「SPCを3cm動かすのも難しい」というものがありまして、これは本当にSPCを端的に表していると思います。
気持ちを伝える場面で中途半端は認めてもらえません。そこに情熱があるか、覚悟はあるか、先輩たちは容赦なく試してきます。あえて反対に振ってくる先輩に対して、精一杯のエネルギーで答えてやっと、「そこまで言うのならわかった」と受け入れてもらえるのです。
今では、試されながら成長してきたことに感謝をしていますが、SPC独特の導き方を理解するまでに時間がかかりました(笑)。

  • 全国大会

今後の活動への抱負

個人的な抱負は、スタッフの支援体制の強化です。私は自社を100人200人規模にしようとは思っていません。約30人の現状を、50人ほどにしたいとは考えています。そこから先は、スタッフを増やすのではなく、彼らがこの美容業界でいかに生活して、夢を描けるかということに力を入れたいと思います。すでに何人かは独立して一緒にやっていく形はできていますが、もっと明確なシステムを構築していきたいのです。それを次世代につないでいくことが私の責任だと感じています。さらに言えば私自身SPCからパワーをもらっているので、独立したスタッフも私と同じ感動を経験してほしいと願っています。
SPC業務としては、第8代大阪本部長に任命いただいたので、まずは大阪本部の活性化に取り組みます。5年後10年後の大阪本部をどうしたいのか、さらに20年30年後はどうなっているか、しっかりと未来を描きたいと思っています。また、同時に、美容業界を高めていくことは、すごく大事です。誇りとやりがいを見いだせる職業に後継者は続きます。それができるのは、SPCだと思っています。す。

  • 集合写真