先輩の声

思いは高くないと伝わらない 熱量が人を動かす

早瀬 元隆

WEBサイトはこちら http://www.hairflap.com

SPCへの入会前の状況

大阪で美容室を経営している早瀬です。よろしくお願いいたします。 私はSPC会員としては2代目でして、もしかするとSPCとの関わり方も特殊かもしれませんが、もしかしたら参考になることもあるかもしれませんので、ありのままをお伝えさせていただければと思っています(笑)。
私の場合、私が生まれた時から両親は美容室を経営していました。住居も兼ねた店舗という環境で育ちましたので、両親を手伝ってタオルやロッドを洗うことが自然に身に付いた子供でした。美容室の2階で生活して、美容室と切っても切り離せない生活をしていたので自然の流れと言えばそうですね。 ただ、だからこそ自分が将来、美容室を経営することには抵抗がありました。これは全国の美容室の家に共通することかもしれませんが、1店舗とはいえ美容室を回さなければならない両親は学校行事などには来てくれません。子供心に美容室を継ぐことに反発していた時期がありまして、そういった流れで美容師にはならずに大学を出て、一般職へと就職することになりました。その段階では美容業界とは無縁の人生を歩むつもりでした。
しかし、ある日、両親ととことん話し合う機会があって…。その日は本当に朝まで話し合ったんですね。あの日、私に向き合った両親のエネルギーを受けて、「あれっ、よく考えたら自分は別に美容室の仕事が嫌いではない」と思ったんですね。子供時代に好きだった美容室の空気とかを思い出して。本当に自分でもびっくりしたのですが、その1日で両親の店を継ぐ決心をしてしまったのです。ただ、当時、美容師にもならず、既に26歳になっていた私は、技術者ではなく経営を学びたいと思いました。両親が同じ大阪のSPC会員だったご縁から、業界でも有名なお店で修業をさせていただくことになったんです。
家に帰ったのは予定より早い28歳の時でした。両親の店は当時のSPCの戦略でもある低価格・拡大路線に乗って4店舗に増えていました。ただ、時代の流れも少しずつ変わってきていましたし、私が目指すお店のタイプとは違っていましたので、コンセプトの合わない店舗をクローズして、平成11年に、カジュアル路線のHair FLAP(ヘアーフラップ)4店舗を立ち上げました。いわゆるスクラップアンドビルドです。その後は、平成21年に富裕層向けのスパサロンDe la grace(デ・ラ・グレイス)、さらにHair FLAPの外部イメージを変えたrococo ange(ロココアンジュ)と、自分のコンセプトを打ち出してきました。

  • 店舗内装
  • 店舗内装

入会の動機について

役職としては、入会3年目に関西大会副実行委員長、S-feh(エスフェ)実行委員長、4年目の今期は関西大会実行委員長を務めさせてもらいました。全国13統括の実行委員長は、全国大会のプロジェクトの一員でもあり、私も関西エリアを代表して東京総本部を訪れ、多くの方々と意見を交わす機会に恵まれました。
様々な個性、価値観の人々と接した経験は、形やノウハウからは得られないものだったと思います。相手と共感できる部分を見つけないと物事は平行線のままであることをイベントを作り上げる過程で学びました。同じベクトルの中で話ができる自社の環境との違いを感じられたのは、経営者としてとてもいい経験でした。関西大会実行委員長の経験は大きな学びの場をいただいたと思っています。

  • 店舗内装
  • 店舗内装

SPCに入会してから一番嬉しかった事

私が関西大会に実行委員として関わることで、自社にも変化がありました。「オーナーが実行委員として携わるイベントだから頑張ろう!」という空気が社員の中に自然に生まれたのです。それまでは参加することに意味がある程度だったものが、出場するからには勝とう、そういう新しいモチベーションが生まれました。その結果S-feh(エスフェ)は2回とも関西の中で優勝できました。その自信は、その後の現場でのスタイル作りやデザインにも表れ、社員の現場力の成長へとつながりました。
また、2013年の神戸記念ホール、2014年の幕張メッセ会場の全国大会にも参加させていただきました。社員に新たな熱量が伝わったのも私としては非常に嬉しいことでした。

SPCに入会してから一番苦しかった事

関西大会はスタイリングコレクションの関西バージョンですが、S-feh(エスフェ)自体は 実は関西統括本部の中では新しい取り組みでした。「思いは高くないと伝わらないし、その熱量が人を動かす」、SPCに入会してから実感することの多い言葉ですが、新しい挑戦にはエネルギーがいるものです。なかでも、関西統括本部の約200名の賛同や理解をいただくことは、想像以上に力がいることでした。
困難な状況では、先輩会員の方々からアドバイスをいただくことも多々ありました。お酒の席で、真夜中になっても熱く語る先輩たちからは、時間を共有することの大切さも教えていただきました。その意味を理解するまでは、ある意味苦しかったと言えますが(笑)、それも「学び」かもしれません。

今後の活動への抱負

やはり経営者として、上の数字を目指していくことです。具体的な目標は、まず年商5億の達成です。今の年商はちょっと控えさせていただきますが(笑)、再来年で5億を目指します。その計画に伴って店舗数も増やすことになるでしょう。
私のモチベーションとなっているのは、SPCの仲間の存在です。その中には、私が勝手にライバルだと思っている人がいます。その人も同じ数字を目標としているので、自称ライバルとしては負けられません(笑)。切磋琢磨しながら競い合える環境はSPCならではだと思います。これからもSPCというで学びの場で、私自身も成長しながら、目標達成に向けて歩んで行きたいと思います。